どうも、ピスモです。
ブログ開設以来、4記事目なのに順調に更新ペースが落ちていってるどうしようもなさですが、はたしてこの先大丈夫でしょうか? 何かと忙しい師走、そしてプライベートでバタついてる状況なのでブログスタートの時期としては最悪でした。
が、それにしてもスローペースすぎますね。ちょっと春先まではバタバタすることが確定しているのですが、なんとかペースアップできるよう頑張りたいところです。
さて、今回は趣向を変えて旅レポのようなものを書かせて頂きます。と言ってもただの旅レポではなく、去年の秋に突如としてテンパる事態となった「財布レス出張」のドキュメンタリーです。
もくじ
「財布レス出張」とは?
「キャッシュレス」という言葉は一般化してますが、キャッシュレスとは少し違います。と言っても詳しい説明もいらないと思いますが、キャッシュ(現金)だけでなく財布をレスした出張ですね。
なんてことはありません。ただ財布を忘れたんです。
キャッシュレスで多くのことが済ませられるようになった現代ですが、残念ながら場面によっては100%キャッシュレスとは行かない時もあります。そういう時のために、さすがにある程度の現金や現金化出来る手段(キャッシュカードやキャッシング機能のあるクレジットカード)を用意しておくものだと思いますが、そうではありません。 何の準備もないまま、ほとんどすべてを入れてある財布を忘れて出張に出てしまったというお話 です。財布がまるごとないので、現金どころか現金を引き出すことのできるキャッシュカードや身分を証明することのできる免許証なども何もないわけです。
さぁ、そんな予期せぬ状況で無事出張を終え帰還することはできるのか?
終始不安と戦い続けた僕の旅をご覧ください。
イントロダクション
もともと外に出る仕事ではない僕ですが、年に1〜3度ほど視察や展示会のために出張することがあります。その時の出張もいくつかの目的があり、一泊の予定で組んでいました。
名古屋から新幹線で品川を経由し、在来線で六本木のホテルにチェックイン。そこから1つの目的である「VR ZONE SHINJUKU」を目指し新宿へ向かいます。後は食事をしてホテルに戻るだけ。
そして2日目は東京ビッグサイトで行われている展示会を見学し、ひとまず仕事は終了。帰りは陸マイラーなところを発揮して飛行機にしたため(行きは時間の関係で断念)、数時間の余裕を利用してポイントサイトの「EPARKリラク&エステ」の案件をこなすべく銀座でマッサージを受け、あとは羽田空港で名古屋民には垂涎のカードラウンジ※「パワーラウンジ」を満喫する…という、後半は完全にプライベート満載の出張スケジュールとなっています。
※名古屋民の拠点「セントレア」は、国際空港にはおよそ似つかわしくないほどショボいラウンジで有名だからです。誠に嘆かわしい……
「気分転換のしづらい内勤なので、たまには空き時間にのびのびしたっていいよね?」
そんなことを言い聞かせながら出発しました。
財布がないことに気づいた衝撃
タイミングよく出かける先輩社員を捕まえることが出来、地下鉄の最寄り駅までクルマで送ってもらいました。駅まで歩けば徒歩10分のところ、幸先のいいスタートです。
名古屋駅まで/地下鉄でGO
名古屋の地下鉄は、Suicaと互換性のあるmanacaが利用できます。その後の電車の乗り降りでもノンストップで改札が通れるようにと会社で「ビックカメラ VIEW Suicaカード」をポケットに忍ばせていたので、そのカードをポケットから出しスイスイ通過。
名古屋駅にて/売店での買い物
新幹線までは15分ほど余裕がありました。改札付近の売店でおにぎりとお茶を購入。ここではサクッとポケットに入れていたおサイフケータイで支払いです。
新幹線への乗車は会社支給のExpressICカードがあるため、事前購入してポケットに入れていたそのカードをかざして新幹線のホームまで到達。
新幹線ホームにて/ついに気づく衝撃の事実
出発時間までは約10分ほど。この間にベンチに座り買ったおにぎりを食べ、手早くランチを済ませました。そしてお茶を飲んだその時…ふと胸元がやけにスッキリしていることに気が付きました。
いやいや、待てと。僕は基本的に財布を左の胸ポケットに入れていますが、ありません。
出発前に、いらないカードなどを整理して財布を触ってたことは覚えてるんです。日頃は財布がパンパンになりがちな僕ですが、出張や旅行の時は邪魔になるので絶対に使わないようなカードなどは置いていくんです。
「きっとカバンの中に入れたんだろう」と、心を落ち着かせながら探ってみました(カバンの中に入れることもよくあります)。
どこを探してもありませんでした。僕はこれから出張に向かうのに、1円の現金も持たずに来てしまったんです。
新幹線があと2〜3分で入線となる頃でした。
新幹線ホームにて/頭をフル回転させた3分間
もちろんそれが第一によぎりました。が、目的のVR ZONEのチケットはすでに購入済みで、これには時間が指定されています。この時間を過ぎると入れなくなる場合があるらしく、キャンセルや払い戻しも出来ません。
「おいおい、ANAの旅割でももう少し緩いぞ」と旅割75ですらかわいく思えるほどの一切の救済措置を用意しない姿勢には驚きでしたが、どうしようもありません。さすがに4,400円も前払いしたチケットを無駄にしたくはありませんからね。戻れば確実に間に合わなくなります。新幹線は間もなく到着します。すぐに答えを出さなければなりません。頭をフル回転させ、この先どうなるかを考えてみました。
整理しましょう。現在手元にあるのは、
○Suica機能付きクレジットカード
○ExpressICカード
○おサイフケータイ(nanacoとiD)搭載スマホ
○iPhoneSE
○MacBook Pro
○コンパクトデジカメ
○着替えや一部アメニティ類
○キャリーバッグ
以上です。
新幹線はExpressカードがあるから問題なし。
在来線もSuicaがあれば問題なし。
VR ZONEは購入済みだから問題なし。
食事はSuicaかiD払いが出来る店であれば問題なし。
コンビニもSuica/iD/nanacoで問題なし。
ホテルはクレジットカードで支払えるから問題なし。
ビッグサイトの展示会も手続き済みだから問題なし。
マッサージはクレジットカードで支払えるから問題なし。
空港へ向かうのもSuicaがあれば問題なさそう(この時まだ未確認)。
飛行機への搭乗は支払い済みだからiPhoneのWalletで問題なし。
パワーラウンジは…対応するカードがないから完全にアウト。
出張のクライマックスで、くつろぎの時間を堪能しようとしていたパワーラウンジという大きな目的がここで潰えました(つДT)。ただ、これは仕事とは関係なくあくまでもオマケです。我慢するしかありません。チャンスはこの先まだありますし。
あとはほとんど問題がないように思えましたが、最後の最後。セントレアから帰る際に利用する名鉄で、特急券を窓口で買う術がないかもしれないということに気づきました。自分が乗る予定の電車は全席指定の特急がタイミング的にも帰宅時間的にももっともベストで、そのためには窓口で特急券を買う必要があったからです。
名鉄は普段乗らないのですが、何年か前に窓口で特急のチケットを買おうとした時にクレジットカードは「名鉄のカードしか使えない」と言われたことがあったことを覚えていました。Suica互換のmanacaが登場してからは特急には乗っていないため、最近の名鉄事情はすっかり疎くなっていました。券売機でmanacaで買えるのか、特急に乗った後で車内でmanacaで買えるのか、はたまた窓口で買うしかない場合にそこでmanacaで買えるのか…ということについても未確認でした。
また、manacaではなくSuicaでも問題なく買えるのかということについても不明です。常識的に考えて「改札が通れるんだから大丈夫だろう」とは思うのですが、基本的にマイナス思考の僕にはそこまで確信が持てませんでした。というのも名鉄や名古屋という土地は、迅速で柔軟な対応をあまりしない会社であり土地柄だからです。実際にこの地域の非接触ICカードとしてのmanacaの導入や、Suica他のICカードとの相互利用も日本三大都市にあるまじき遅さでしたしね。
まぁこんなことはスマホがあるんだからチャチャッとググれば判明することなんですが、もはや状況は一刻を争っていました。この程度のことですが、調べるための数十秒すら割けない逼迫した状況だったんです。
そんな不安要素はありましたが、最悪でも急行などで帰ることは出来ます(帰宅がその分遅くなってしまうので、できれば30分ほど短縮できそうな特急にしたかったわけです)。
新幹線が入線するのとほぼ時を同じくして「戻る」という選択肢を消去し、覚悟を決めて乗車のための列に並びました。
出発
乗り込んだ新幹線の中で僕がまずしたことは、唯一手元にあるクレジットカードに、キャッシング機能を付けていたかの確認です。
新幹線車内にて/キャッシング機能の確認
頭の中で考える限りは大丈夫だとはいえ、イレギュラーなこともあるかもしれません。身分を証明するすべもない状況ですし、何かあった時はやはり現金です。
なんとか多少でも現金化出来ないものかを考えると、まず最初に浮かぶのはこの方法でした。
カード発行案件を頻繁にやっていない時期に作ったカードだったのでキャッシング機能は付けていたような気もしましたが、自信はないなぁ…と祈るような気持ちでスマホからマイページにログインし確認してみると…
キャッシング枠はゼロ!
神様なんていない――
そう確信した一瞬でした。いや、もともと都合がいい時にだけ神に祈るという典型的日本人ですけど。仏教徒ですし。
とりあえずジタバタしてもしかたありません。泣いても笑ってもあと1時間ちょっとで新横浜に着いてしまうわけですから。そう考えると少し落ち着くことが出来ましたが、「しかし見事なまでにギリギリの装備だけは持っていたな」ということに感心してしまいました。
スマホは胸ポケットに入れるから忘れないとしても、Suica付きクレカとExpressカードだけはすぐに使うからと事前にポケットに入れておいたのが功を奏しました。いや、でも。それすらも忘れていたら電車に乗ることもできなかったため、もう少し早く会社に戻ることが出来ました。その段階で戻っていればギリギリ許容範囲の遅れだけで済んだのかもしれなかったかもしれません。
改札3回の通過と売店での買い物。この4回の機会に財布を探ることもなくポケットに入れてあったカードやおサイフケータイで事足りたことが、逆に財布がないことに気づくチャンスを遠ざけていたことになったわけです。
考えるだけ無駄です。すでに新幹線は発車してしまっていますから。結局は出かけるのに財布を持っているか最後に確認しなかった自分がバカだったわけなんで、そんな自分を呪いつつ、諦めの境地でつかの間の眠りにつきました。
⇒つづく