どうも、ピスモです。
復活のリズムを固めるためにも、今度こそ間を空けることなくサクサクと新たな「デキるサラリーマン」シリーズを書いていこうと考えているのですが。
じつはこのシリーズ、ふと「偉そうに語ってるが、おまえはそこまですごい存在なのかよ!」なんて言われてしまうことを書いてるのではないか……などということがよぎってしまうこともあったりします。書き方次第では「先生」みたいなことを書いてるわけですからね。人にものを教えられるほど僕って偉くもありません。
先生ではありませんが、自分がこれまで得た知識と経験を、部下を育てたり導いてあげるための備忘録としてまとめたいと思っていました。それこそ、いつか「よく分かるように書いてあるから俺のブログを読んでみ」と部下に言えるほどに。
そして、これを 「まだ気づいていないサラリーマン生活を送る人たちにも伝えられたら」 という思いも生まれ、そういう形でブログを立ち上げ、このシリーズを始めることにしました。忙殺される日々を送っていると、どんどん視野が狭くなりちょっとしたことにも気づけなくなってゆくものですからね。整理されたものを読むことは、自分の頭の中もある程度整理することに繋がることもままあります。
ですので、そんなサラリーマンの方の「気づき」となり、少しでも質の高いサラリーマンライフを送る手助けになれば幸いです。この文体が気になるようでしたら、先生ではなく部下に読ませるメモ書きのようなものだと思ってくださると助かります(笑)。
……以上、まだ一桁しか記事を書いていない中での決意表明(ひとりごと)でした。
もくじ
デキるサラリーマンとは? ~タブーな言葉編~
さて、前回の「デキるサラリーマンになるためのポイント」は、社内でのグループにおいて全体を効率的に回すためのポイントを書かせて頂きました。デキるサラリーマンとは、自分のことだけではなく全体を常に把握し足りない部分を補う…というものでしたね。自分のことは後回しにししてでも人のために動くことを優先することで、みんなから信頼を得ることが出来るというわけです。
第4回の今回は、人を管理・教育する上で心がけておくといい『デキるサラリーマンとは? ~タブーな言葉編~』です。
相手をねじ伏せてしまえる究極の論理!
あなたの部下や同僚が間違ったことをしたり、なかなか成長してくれなかった場合があると思います。そんな時に諭したり、教育したり、叱ったりしないとダメな場面が出てくるかもしれません。
その際、出来るだけ言わない方が良いことがあります。それはどんなことでしょう?
それは最低限当然のことですので、正解には違いありません。でもこの場合の答えとしてはやや不正解です。
言わない方が良いこと……それは 『正論を言わないようにする』 ということです。
「えっ!?」と思われる方もいらっしゃるかもしれません。物事を整理しわかりやすく説明するためにも、正論を使うということは時として非常に有効なことだという感じがしますからね。
でもそれは、じつは言う方の理屈になっていることの方が多いんですよ。言われた方からすると、ポジティブに捉えられるケースはほとんどありません。それどころかネガティブな感情を抱くことばかりで「よし、頑張ろう!」と前向きになることを後押しする効果は残念ながらあまりないと言えます。
そうです。正論は、相手の返答をねじ伏せてしまう究極の論理なのです。
正論をふりかざすとこうなってしまう!
このことを書くに当たって“正論の定義”を念のため確認しようと少しネットでググってみたのですが(基本的にここに書くことはネットで見聞きしたことではなく、自分の体験談がほとんどですのでググることはまずしないのですが)、「いかに正論がダメか」という話がたくさん出てきますね。そうですよね、やはりこれを感じる方は世の中にたくさんいるということです。
でも、この 正論を振りかざすのがダメ という事実に気づいていない方もまたたくさんいらっしゃいます。
じつは、まさに僕の上司がこのタイプでして……(苦笑)。
その上司は彼なりに部下を育てようと指導や教育を日々心がけているのですが、教え方が致命的に下手くそ(笑)なこともあり自分の思うように成果を出してもらえないという状態がずっと続くわけです。ですので次第に関係性がギクシャクして……という悪循環に大概陥るのですが、叱っている際に必ずと言っていいほど正論を振りかざしていることにある日気が付きました。
そうやって正論で叱られた部下は
という言葉しか返せなくなります。納得していようがいまいが、です。具体的に何も問題は解決していないのに、これで話が終わってしまうということも多々あるはずです。上司はこの言葉を引き出したことにより、
「よし、これであいつらも少しは分かってくれただろう(^ω^)」
などと思い、ひとまず丸く収まったと考えてしまいがちですからね。これだけで 致命的な認識のズレ、温度差を生む のに十分なパワーがあるほどです。怖いですね。
……そんな上司、みなさんの周りにもいらっしゃいませんか?
正論を押し付ける問題点
では、「正論をふりかざす」具体的な問題点とはどこにあるのでしょう?
――たとえば。
その日のうちに集金してこなければいけなかった客先があったのに、出来なかったとしましょう(これはこれでおおいに問題ですが……)。それを知った上司が、それを指示していた部下を叱る場合に
「みんなお金をもらうために働いてるんだよな? 俺だってそうだ。タダ働きだったら絶対辞めてるよ。
会社だって同じなんだよ。客先からお金をもらうことが出来なければやっていけない。
だから何があっても集金しないとダメなんだ。出来ずに帰るのは野垂れ死ぬのと一緒だぞ?」
と言うようなものです。
……いや、そのとおりなんですよ。もうまったくもって“この話に対しては”反論の余地はありません。もうまさに「はい、そのとおりです」としか返せませんよね。これを言い聞かせて、この上司は何を期待してるんでしょうか? 僕にはまったく理解が出来ませんよ……。
問題はこんなことではないんですよね。こんなこと、新入社員でも……それこそ中学生だってわかっていることです。
ではどうすればいいのか?
この場合は「なぜ集金できなかったか」が最大のポイントです。この部分を解決、もしくは解決の糸口になる話をしなければなにも実になりません。
ですので、まずはこうなったその理由をしっかり把握することが第一です。そして、それと併せて「どうすれば出来たか」という対応策を示してあげることが重要なわけです。
アタリマエのことですが、部下は経験が浅いですからね。経験が浅いということは、イレギュラーな状況に対応できる引き出しが少ないわけです。上司であれば対応することが出来た(=引き出しがあった)ことができなくても無理はありません。
それを 優しく教えてあげたり、導けるような言動をすることがこの場合は上司に求められるもの なのです。
上記のように「正論を吐いて終わり!」という対応はこうなった状況へ対する答えが一切ないわけで、部下としては 嫌な気分をしただけでその後の糧になるものが何一つ得られない ということになるわけです。
最悪ですね。
正論の正しい使い方
正論は、適切な場面で上手に使えば説得力を増すことが出来ます。ですので、まったく使わないようにした方がいいというわけでもありません。
具体的にはケースバイケースでもあるので例を上げるのは難しいですが、簡単に言うとちょっとした補足などに使えるという感じでしょうか。
上記の集金のケースでも、そうなった理由を把握し対応策を示した上であのような正論を添え、
「だからそれくらいの意識で取り組もうな。頑張ろう!」
と結ぶとスマートではないでしょうか。「集金が一回出来ないくらいでガタガタ言い過ぎだろ!」とガキのような理屈で反発していたとしても、少しは重要性が理解できるようになるはずです。
その後一皮むけて真摯に取り組むようになるかはその人の資質によりますけどね。でもその一助にはなると思いたいですね。
まとめ
第4回の『デキるサラリーマンとは? ~タブーな言葉編~』(じつは”言葉”ともちょっと違うんですけどね……)は以上となります。
軽くまとめましょう。
●正論を振りかざしても相手に不快感を与えるだけ!
●大事なことは相手(部下など)の対応策を与えてあげること
●正論は補足することに使えば説得力を増すことが出来る!
少し長くなったのでボヤッとしてしまってる方もいらっしゃるかもしれませんが、要点はとにかく『部下の引き出しを増やしてあげる』『正論は添えるだけ(補足に使おう)』ということです。
嫌な上司にならないためにも心がけたいですね。
例の上司のその後(余談)
ちなみに、余談となりますが。
先述した例の上司に対しては、部下がいない状況でそういった話題になった時がありましたので、いい機会だと思い 「部下に正論を言っても返す言葉がなくなるだけでキツくなるだけ。より距離ができるようになるだけだから、正論を言ってはダメですよ」 と諭した(笑)のですが、まったく理解していませんでした(生返事のように”流す”という感じでしょうか)。それどころか、彼はその後も「俺は何かあった時には出来るだけ正論を言うようにしてる」と高らかに宣言しています。
……わかってねーなぁ( ー`дー´)
いますよね、人の進言や忠告をしっかりと自分の中で吟味して上手く消化することが出来ない人って(反発するか受け流すか、それか無視するか、でしょうか)。特に部下からの言葉なんて、プライドもあるからなおさら出来ないんでしょう。歳を重ねるほどこの傾向は強くなりますので難しいんですけどね。この上司は仕事が出来ない人ではないのでそういった能力とはまた別の部分だとは思うのですが、少なくともこういったタイプの人に人材育成は向いていないと断言することが出来ます。
まぁでも、組織はいろんな人の集まりなので、そんな人も中にはいるものです。そして能力は人それぞれですから、しっかりと歯車の一部として活躍できる能力があるのであれば、あまり多くは望まないようにする割り切りも大事ですよね。